「芸術の秋」⋯⋯、秋がなく、いきなり冬が来た感はある今日この頃ですが、いろいろと展示を観る機会があったので、今回はその件をつらつらと。

 

1)台北流行音楽センター 文化館(臺北流行音樂中心 文化館)

「僕らの歌 ポップミュージックストーリーズ(原題:【唱 我們的歌 流行音樂故事展 MUSIC, ISLAND, STORIES: Pop Music in Taiwan】)」

9月、5年ぶりの台北旅行中に、台北流行音楽センター 文化館へ行きました。

台北流行音楽センターは、2020年にオープンしたコンサートホールやライブハウス、スタジオ、ミュージアムなどを備えた施設。私が行った日はちょうどアジアのミュージシャンが出演したフェスや音楽関係者が集まるコンベンションも開催されており、賑わっていました。

「僕らの歌 ポップミュージックストーリーズ」は、台湾の100年にわたるポップミュージックの歴史を音楽や映像などを交えなから辿っていく展示です。私はここ数年、台湾音楽をよく聴いていたので、この展示はめちゃくちゃ行きたかったのです!念願の訪問だったので1人でかなりはしゃいで2時間以上観ていました。

入場時に渡される音声ガイドの解説と音楽を聴きながら展示を見て回るのですが、台湾華語がわからなくても大丈夫。ビビアン・スーが音声を担当している日本語版音声ガイドが用意されています。

そもそも台湾音楽に興味なければ面白くないのでは?と思われるかもしれませんが、展示のつくりが面白いので音楽自体に興味がある人なら楽しめると思います。

若い頃のジュディ・オング!

 

2)VS.
「Continuum Resonance 連続する共鳴 真鍋大度新作個展」

グラングリーン大阪にできた「VS.」のオープニング展示として行われた、Perfumeのライブ演出などを手掛けてきたライゾマティクスの真鍋大度の個展。こちらオープニング記念のため入場無料!。映像と音楽、空間によるインスタレーションは没入感が凄く、これ無料でいいんですか?という気持ちになりました。

 

 

3)兵庫県立美術館

「石岡瑛子 Iアイ デザイン」

私の中で石岡瑛子は、「ターセムと映画やってた人」というイメージが強いのですが、この展示はアメリカに渡る前、日本で手掛けていた資生堂やパルコの広告などが中心です。どれもかっこいい!

 

色校正の指示がたまらない

こだわりだ⋯⋯

 

当日開催されていたトークセッションで館長さんが「関西では石岡瑛子の知名度が低いのか集客があまり⋯⋯」みたいなことを話していて「そうなん???」となりました。1か月程前の話なので、今はお客さん増えていたらいいのですが。この展示に合わせて、心斎橋パルコの館内に石岡瑛子が手掛けたパルコのポスターがいくつか展示されています(現物じゃないけど)。

 

4)「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪」(イケフェス大阪)

これは美術館や博物館の展示じゃないですが、「生きた建築ミュージアム事業」の一環ということで。今年は1日目だけ参加、中之島から本町、船場あたりをぐるぐる巡って、1日で3万歩ほど歩きました。普段、なかなか入れない企業などの建物が見学できますし、こんなところあったのかという発見もあり、毎年楽しみにしています。ガイドツアーなどのイベントは年々競争率が激しい!最近は、東京や京都、神戸など各地で建築イベントやっていますね。

ガスビルの中の装飾

ガスビルの屋上

シーズのご近所

大阪農林会館

生駒時計店の階段

ヴォーリズ設計の日本基督教団 大阪教会

日本基督教団 大阪教会の中

 

5)大阪中之島美術館

「塩田千春 つながる私(アイ)」

大阪出身で今はベルリンを拠点に活躍している塩田千春の個展。糸を使ったインスタレーションが作る世界が凄い。いくつかパフォーマンス・ビデオも紹介されていましたが、あれは観ている方が元気な時じゃないとちょっと受け止めきれなさそうな気がします。パワーが強い。

 

日曜美術館で紹介されていたので混んでいるだろうなと予想していたら、やっぱり混んでいました。特に、10〜20代の若い女子がたくさん来ていて、盛んに写真撮影していました。そういえば、石岡瑛子展と塩田千春展、どちらも「アイ」がついていますね。