西国三十三ヶ所は、一番の那智の青岸渡寺から三十三番の揖斐の華厳寺を巡る日本最古の巡礼で、当時個人的な寺&仏像ブームに侵されていた平成18年くらいから2年間、ハーレーを相棒に満願を目指してツーリングをしたのも、懐かしい思い出です。札所でスタンプラリーよろしく御朱印をいただきながら、散華(当時JR西がキャンペーンをしていた)を集めて台帳を埋めていくことで、モチベーションをキープしつつ。とにかく、近畿一円を巡るということで、札所の間隔が長く歩くのは至難の技で、バイクは巡礼のベストパートナーと言える同行仲間。おまけとして、バックシートにはいつも背後霊の連れ合いがいましたが。

西国三巡三ヶ所の特徴の一つが、高い山の上にあるお寺が多く、麓から山登りの覚悟で参拝しなければならないお寺がたくさんあること。施福寺、上醍醐 准胝堂、長命寺、観音正寺など、長く急な坂道や石段で、とにかく難所でしんどかったですが、逆にそれがいい思い出になったとも言えます。ご利益があるように感じられたものです。

最大の思い出というか失態は、三十三番の谷汲山華厳寺。ここは満願の寺として最後に訪れることがお約束。で、桜の満開時を狙って4月12日に行ったのですが、何と散華の配布を3月いっぱいで終了してしまっていたのでした(キャンペーン終了、チーン)。結果、散華の台帳は、ご覧のように左下の谷汲寺が欠けてしまったままです。やらかしてしまいました。(私らしいと言えば、そりゃそうなんですが….)

沢木耕太郎が「深夜特急」のエンディングで締めくくった<ワレ到着セズ>

松尾芭蕉の紀三井寺での「見上ぐれば桜しもうて紀三井寺」

の気分。

で一句

来てみれば散華散り落ち谷汲寺